「ヨーキー」という愛称で親しまれ、知的な表情や誇らしげな動きに加え、特に美しい被毛が特徴で「動く宝石」と形容されることもあります。
生後2~3ヵ月まで被毛はブラックですが、3~4ヵ月頃から頭部が褐色になり始め、成犬になるにつれて被毛がスティール・ブルーに変わっていきます。身体も小さく、根強い人気を持つ小型犬の一種です。
柔らかな被毛を活かしてロングヘアーを楽しんだり、いろんなスタイルを楽しむことが出来ます。
そんな「ヨークシャーテリア」の特徴や性格を、実際に飼った際の体験談を交えてご紹介します。
もくじ(クリックでその項目までスクロールします)
ヨークシャーテリアの特徴・性格・注意点
遊ぶの大好き!食べるの大好き!疲れたらぐっすり!
ヨーキーは活動的で自尊心が強く、非常に明朗活発です。
また、警戒心が強く負けん気があり活発な「テリア気質」と呼ばれる性格の持ち主で、いつもエネルギッシュに活動します。冒険が大好きで、小柄なわりにはいつも何か事件を起こすほど元気です。
自分のテリトリーをしっかりと守ろうとするので、番犬としても適していますが、反面吠え癖がある場合も。
遊ぶのも食べるのも嫌がるのも全力で、よく遊び、よく食べ、よく寝る。と、まさに小学校低学年の男の子のような性格。それがヨーキーです。
少々頑固な性格ですが、飼い主には従順で忍耐力があり頭も良いので、正しい躾(しつけ)をすることで改善できることも多くあります。
但し、甘やかしすぎるともともとの頑固な性格から取り返しのつかない事になる場合もあるので、正しく躾けることが必要です。そういった点だと初心者の方には難しい犬種かもしれません。
シングルコートで抜け毛はほぼゼロ
犬の被毛には「シングルコート」と「ダブルコート」があります。
前者は基本的に被毛が生え変わることは有りませんが、後者は季節に合わせて被毛が生え変わるので、生え変わりの季節は家じゅうが毛だらけ・・・という事になります。
ヨーキーは「シングルコート」の犬種ですので、毛が抜けることがありません。
また、やわらかい毛質で乾きやすいので自宅でのシャンプーもしやすく、お手入れのしやすい犬種です。
「動く宝石」のお手入れ
毛質としては手入れはしやすい方で、トリミングの値段も安めな犬種なのでブラッシングに慣れていない初心者飼い主さんでもお手入れは簡単な部類に入ります。
ただ、やはりサボると毛玉ができてしまい、ワンちゃんにもストレスを与えてしまうことになります。
ブラッシングを嫌がって暴れてしまうような場合もありますので、できるだけ仔犬の頃からブラッシングに慣れさせましょう。
特にヨーキーはイヤなことはとことんイヤ!という性格なので、一度イヤな思いをさせると手が付けられなく場合があります。オヤツなどと結びつけてブラッシング=嬉しいものと覚えさせてあげるのも大事です。
また、ヨーキーは仔犬から成犬に成長するにつれてその毛色を変えていきます。これが「動く宝石」と言われる所以で、美しい毛色を保つためにもこまめなブラッシングやトリミングは必須と言えます。

仔犬時期のヨーキー

成犬時期のヨーキー
膝蓋骨脱臼に注意!
膝蓋骨脱臼とは、ヒザのお皿が定位置に収まらずに動いてしまう病気です。病気、といっても実に小型犬の6~7割が先天的にこの病気を持っていると言われており、ヨーキーも例外ではありません。
この病気を発見した場合、あまり飛び回らせない、とか、無理な運動をさせない、とかがよく言われますが、いつも全力、元気いっぱいのヨーキーにそれを強いるのも可哀想なので(逆にストレスによって別の病気になってしまう可能性も)そこまで意識しなくてもいいと思います。グレードにもよるため、一応、獣医師に相談しましょう。
それより最重要なのが太らせない事です。太らせてしまうと足の関節に負担が掛かり、症状を悪化させる可能性が高まってしまいます。
全てのわんこに言えることですが、人間用のゴハンはカロリーや塩分が高く、ドッグフードを食べない可能性もあるのであげないようにすることや、毎日のフードもカロリーを調整するなど、ワンちゃんの体重には気を遣ってあげるようにしましょう。
カリカリを食べない場合
よく、ドッグランやペットショップ、またネットでも話題に上がっているのですが、「カリカリのドッグフードを食べない」子がいます。
子犬の頃は喜んで食べていたのに、ある日を境に急に食べなくなります。獣医師に見せても異常なし、おやつは喜んで食べるのに・・・。
ヨーキーでこの状況になるのはあまり聞かない話ではありますが、そんなヨーキーが突然いつものカリカリフードを食べなくなった場合はちょっと一大事かもしれません。
原因としてまず、もしもあなたが人間のゴハンを上げているのであれば即刻止めてください。
前述しましたが、人間用の味付けは犬にとっては濃すぎるため、太り過ぎや病気を引き起こす可能性がある他、ワンちゃんを偏食にさせてしまう原因でもあります。
頑固なヨーキーの味覚を戻すのは困難かも知れませんが、愛犬の健康のためと思って頑張りましょう。
そうでない場合はまず病気でないかを確認した上で、フードを変えたりいろいろ工夫してみましょう。ワンちゃんは見た目より強い動物です。数日食べないくらいで餓死することはありませんので、場合によっては心を鬼にして、根比べをする必要もあるかもしれません。
ちなみに、我が家の成功談は以下の記事で紹介していますので、ご参考ください。
⇒愛犬がカリカリを食べない時の対処法。全くカリカリを食べなかったトイプードルが完食したフードとは?
ティーカップヨーキーについて
最近は、ティーカップに入るほど小さな「ティーカップヨーキー」という子も見かけます。但し、これにはちょっと注意してください。
ティーカップヨーキーというのはあくまでも通称であり、一般的に成犬の体重が1.8キロに満たず、ティーカップに入りそうなくらい異常に小さな犬のことを呼びますが、正式な犬種ではありません。
また、仔犬の頃に小さくても年齢を重ねるにつれて大きくなることだってあります。また、ティーカップヨーキーは小さければ小さいほど価値が上がる傾向にありますので、悪質なパターンだと子犬の頃からわざとご飯を減らし、成長しにくい状況で育てているような場合もあります。
小さい分、病気にもなりやすくストレスに弱い子も多いので、それを踏まえた上で何があっても最期まで飼えるかどうかを判断するようにしてください。
ティーカップヨーキーに限りませんが、大きくなったから捨てる、なんて本当に意味の解らない、最低な行為です。必ず最期まで看取る覚悟を持って飼うようにしましょう。