愛犬がうんちを食べる・・・。
いわゆる「食糞(食ふん)」に悩まれている愛犬家さんも多いのではないでしょうか。
「ゴハンのほうがおいしいのになんであんなん食べるん?」と言わんばかりです。
もちろんうちも一時期悩みの種でした。うちの場合・・・
こっちは大丈夫なのですが
こっちです!!!
もうお兄ちゃんのうんちを食べるというかほじくり回して大変でした。その口で顔を舐めにきたりするし、口はクサイし、人間からすると「なんでそんなことするの!?」って思いますよね。
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犬の食ふんは珍しいことではない?
とは言え、実は排泄物を汚いもの、不潔なものと感じる動物は人間くらい。犬にとって「食ふん」は特に珍しいことではなく、本能からのものです。
例えば、仔犬を産んだ母犬が仔犬の便を食べるのは、外敵に仔犬の存在を知られないようにするため。排泄物のニオイにつられて自分たちを獲物として捕らえる捕獲者に襲われないようにするためのごく自然な行動です。
また、特に仔犬の頃は目の前の色々なものに興味を示します。それがどんなものか判断するのは「鼻」と「口」です。
もちろん道に落ちている排泄物(排泄物だけじゃないけど)は絶対に口にしないよう気を付けないといけませんし、ドッグランなどで他の犬の排泄物に対して興味を持つのは犬の健康的にも、飼い主間的にもよろしくないので注意するべきですが、自分の排泄物だったり、元気な同居犬の排泄物を食べるなど、自然な食糞の場合は特に健康に被害が出るわけでもないため放っておいてもだいじょ・・・
って解決になってないわー!!!ですよね。
今回は食糞の原因と食糞をやめさせるしつけについてご紹介したいと思います。
仔犬の食ふんは自然に治る?
前述したとおり、仔犬が食ふんをするのは、実はそんなに珍しいことではありません。ほとんどの場合は大きくなるにつれて自然に治っていくものです・・・が、だからといって許してしまうと、成犬になっても食糞癖が残ってしまう場合があります。
また、家に迎えるまでの環境も重要です。例えばペットショップなどで販売された仔犬を購入する場合、そのペットショップが人手不足などで排泄物の処理を適切に行っていなかった場合、ずっと人の目にさらされたワンちゃんにとって、「うんち」は絶好のオモチャです。
もしそういった心当たりがあるのであれば、早めに対策をする必要があるかも知れません。
まず、子犬の頃は衛生的にも、できるだけトイレは清潔にしてあげましょう。また、おやつもあまりあげられない仔犬期のしつけに最適な方法が「無視」です。もし食糞してるのを見かけたらすみやかに目をあわせずに片付け、そのままサークルに入れて距離を置きましょう。
「うんちを食べようとしたら寂しくなった」「うんちは近付いたらイヤなものだ」と覚えさせるためです。
成犬の食ふん
成犬になっても食糞癖が治らないのは、前述した仔犬時の環境の他に
- 空腹、消化不良
- ストレス
- 社会性の不足
- 叱られるのを恐れる行動
このあたりが考えられます。
空腹、消化不良による食ふん
「空腹時にうんちを食べる」行動は特に多頭飼いで発生しやすいです。例えば同居犬がカリカリを食べないなどで、ワンちゃんごとに別のフードを与えている場合、同居犬の排泄物からは「自分の食べたことのないものの匂い」がするはず。食いしん坊なワンちゃんや空腹時などは、排泄物をフードと勘違いして食べてしまう可能性があります。
《参考記事》
愛犬がカリカリを食べない時の対処法。全くカリカリを食べなかったトイプードルが完食したフードとは?
1匹で自分のうんちを食べる場合は少し注意。食べたものが消化できていない可能性があります。一度愛犬の排泄物をチェックする必要があるかも知れません。フードがまるまる残っていたら胃腸が弱って消化ができていない可能性も。病院に相談したり、サプリなどでお腹の健康を整えてあげましょう。
ストレスによる食ふん
運動不足などによってストレスがたまっている場合、目の前にある排泄物をストレス解消の道具とすることがあります。
食べるというか転がしまわして遊んだりバラバラに分解したり。そういった状態の場合は、できるだけ愛犬と触れ合う時間を多くしてみましょう。
社会性の不足による食ふん
他の犬と会う機会が少なく、排泄物=自分のうんちしか見たことのないわんちゃんにとって、嗅いだことのない匂いのする「よその犬の排泄物」は子犬でなくても興味の的になります。
これは、普段から他の犬とできるだけ触れ合わせることで、外の匂いに慣れさせることが必要です。
叱られるのを恐れての食ふん
最後に、これが一番大変です。
例えばそそうをしてしまった時に強く怒られた記憶が「してはいけないところにトイレした」ことではなく「トイレした」ことに対してと認識されている場合、怒られたくないわんちゃんは「うんちを隠す」という行動に出ます。
そしてわんちゃんにとっての隠し場所とは・・・口の中、胃の中。それが食糞に繋がってしまうわけですね。
トイレトレーニングは褒めて伸ばす、とはいいますが、正直「全く叱らない」ことは難しいと思います。
トイレトレーニングの難しいところではありますが、間違った叱り方をすることで飼い主が求めるものとは違った認識を与えてしまう場合がありますので、注意しましょう。
食ふんのしつけはタイミングが難しい!
食糞を叱る場合は、その現場を押さえた瞬間でないと意味がありません。うんちがバラバラになっていて、口がクサイのを確認してから叱っても、食ふんを怒られているという認識はしないでしょう。逆に、なぜ怒られているのかわからずストレスになり、かえって食糞癖が悪化するかもしれません。
そのため、排泄物を片付ける時や、排泄物を前にして食べなかった時にほめてあげる方が効果的で楽なのかなと思います。
1人暮らしで留守番がちな家庭の場合、うんちをした瞬間にほめておやつをあげると、おやつ欲しさに飼い主さんが帰宅してから排泄するようになるのでタイミングが取りやすいこともあります。もうとってもドヤ顔でしますw
まずは、かわいい愛犬が食ふんに頼らない環境を作ってあげましょう♪
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